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組織の間を埋めること


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組織には間が存在します。その間を埋めることとが組織形成で一番大事です。
 
これが私の組織論で、半分ぐらいを占めている大事な指針です。
 
Mgr と 現場
部門長 と Mgr
経営層 と 部門長
経営層 と 子会社
 
などなど。これに限ったことではないが、組織には「間」があります。
 
この間をどう埋めて行くのが組織形成して行く上で一番大事です。
 
間を埋めるってのは、相互に同じ理解をもつこと、もしくは同じ土俵で考える環境があること、ということです。 
この間が大きくなればなるほど、うまく行かなくなればなるほど、この間が広がっていき、組織が歪み、収拾がつかない状況になる。
 
コミュニケーション量、質ってのも大事だけど、一番大事なのは「情報の非対称性」を作らないことだと思っています。
 
往々にして上に立場の人は、すべての情報をもった上での意思決定、判断を行なっているでしょう。
 
良いこと、悪いこと、それらを考慮して判断した経緯をも把握しているはずです。
それがベストだと思った上で、意思決定をしているはず。
 
そして、その出した意思決定を組織に伝えて行く。
 
知った上で判断している方は、決まったから動いていこう、と素直に思いますが、
言われている方に立つと、なぜそうなったのかを理解している人、していない人が出てくるでしょう。
 
能力の差もありますが、人が理解をするためには、その経緯、背景などを知っているかどうか、が大きなポイントです。
 
その差があると、意思決定をする側と同じ理解をすることが出来ません。要は情報量、質に差があります。
 
知っている方は、理解していることなので、詳細に伝えることを怠りがちになり、
また、悪いことを言いたくないのが人間の性ですので、どこか隠したり、オブラートに包んむ説明をする傾向があるでしょう。
 
その人が悪いということではなく、人はその傾向があるということです。
もちろん、全てを伝えることが常にベストである訳でもなく、その判断が難しいことが、隠す傾向になる一因とも言えるでしょう。
 
ただこの非対称制があるなかで、相互に同じ理解をもつことは至難の業。
 
伝える側は、なぜ言うことを聞かないのか?となり、知らない人は、なぜそうなるのか?のかになる。
 
理解できないことは、不信感につながります。要は信頼がなくなっていく。言っている側も、なぜ理解できない、しないのかと不信感が募っていく。
 
相互に信頼がなくなるので、ますます情報が伝わらなくなって行き、さらに理解ができなくなり、不信感が増長して行く。
 
はい、負のスパイラルですね。
 
不信感を持っている人たちが突き上げてくれるのであれば、対応することもできなくはないですが、
行き着く先は、お互い無視したり、近づかなくなって行ったりしていく傾向があります。
そのうち感情論に発展していくので、もう収拾がつかない状況になるでしょう。
 
私は、前職ではこの点について、メンバーから不信感をもたれてしまっていました。
 
よかれと思い、悪いことを意図的に隠し、その経緯を断片的にしてしまった経緯がありました。
悪いことってのは、原因や経緯が担当の能力不足だったり、認識不足だったことをしっかりと指摘をせずに、なあなあにしてしまったこと。
 
私は全てを理解した上で判断をしていましたが、
指摘されていないので自分の落ち度を理解しておらず、その経緯も理解出来ていないという悪循環に陥ってました。
 
そうなると、現場からは、なぜその意思決定なったのかを見えず、腹落ち感がないものになっていました。
もちろん、それを理解せずに、放置していたのも私の落ち度もある。
 
いつしかコミュニケーションが減り、動かないメンバー、組織への転がり落ちたという感じですね。
そこからのリカバリーは大変なものでした。
 
そんな経験もあり、組織づくりをするには、
 
「自分が伝えようと思ったこと以上に伝えること」
 
を大事にしています。
 
よかれと思って隠していても良いことは起きません。
素直に伝え、素直なフィードバックを貰うぐらいのが大事です。それができるコミュニケーションを常に持つこと。
 
ふと、こんなエントリーを書こうと思ったのは、今、現職でも同じ状況になりつつあるため。
 
どちらかというと、経営層の情報提供が少ないことが起因している状況でしょうか。
 
その間が広がりつつあるのをひしひしと感じる日々。
 
はてさて、この間をどう埋めて行くか?そんなことを考えているところです。